身内の通夜で受付を手伝っていた時

駐車場に行った親戚が

女性を連れて来た

寒空に薄てのニットとズボンの軽装で

車のそばにいらしたらしい

申し訳無さそうにというか

戸惑い気味に落ち着かない様子で無言

お名前を伺うと　ひろみです　と小声で話され　他の質問には困った様子で無言...

葬祭の方が警察に通報

葬祭の方が　寄り添い　ロビーの席に座らせ

温かいお茶を飲ませて

ひろみさんに少し赤みが戻ってきた

落ち着くと恐縮されたのか

立って帰ろうとされるのを

みんなでなだめて時間をかせいでいたら

しばらくして施設の方が　血相をかかえて飛び込んで来られた

ひろみさんは　無表情

施設からいなくなり　みんなでさがしていたもよう

ここの葬祭は　市内の外れで　通夜が無ければ真っ暗な場所

明かりに導かれてここに来たのか

よくわからないが

その後　また施設の方が二人来られて

ひろみさんは　戸惑ったような顔をされたまま無言で　連れて行かれた

施設の方が警察に行かれて情況報告という事で解決

痴ほうの方が徘徊で　行方不明

身元不明遺体がとか　ニュースで見る範囲だったが

ひろみさんは　無事に保護されて本当に良かった

施設に入っていると　捜索してもらえる

人ごとじゃない　自分の近い将来

一人暮らしで　痴ほうになったら

気がついて捜してくれる人もいないんだな

考えてもしょうが無いが

しっかりしているうちに　できる終活をせねば！